知人に「便利屋」を仕事にしている方がいます。
先日、その方と話す機会がありました。
まずは、どんな仕事が多いのか尋ねてみました。
すると・・・・
空き部屋のゴミ処分
一番依頼が多いのは、部屋の片づけ。家具やごみなどの処分だそうです。
①生活保護を受けている方が、どうしても生活できなくなって施設に入居。
すると、その部屋が空きますから、その部屋の家具だの使っていたものを全てを処分するそうです。
口伝で、他の市からも依頼が来たりするそうですが、一人暮らしなのにモノは多く、大変な作業らしいです。
②さらには母親からの依頼を受けて、娘の部屋の清掃をしたことがあったそうです。その部屋のドアを開けた途端・・・・
入口から部屋の中は全く見えず、上30㎝ほどの隙間からようやく中を見ることが出来たそうです。何があった。全てゴミでした。
そこの住人は? 家には住めないので、友人宅などを泊まり歩いていたようです。
コンビニやスーパーなどで買って来た弁当(飲み物も)を食べ終わると、そのままレジ袋に詰めて床に放置。次々と、そんなレジ袋が床一面に溜まっていきます。
その上を歩くものだから、レジ袋はつぶれてぺっちゃんこに、そして、その上に、さらにレジ袋が積み重っているということらしいです。
それが部屋中、あちらこちらに。
トイレにも風呂場にもゴミが散乱。
もはや、人が住む場所ではありません。
さすがに部屋いっぱいのゴミだったので数日かかってしまったとか。
ちょっと想像できないゴミの量です。
どうすると、こんなにもゴミをため込めるのか、普通の人には理解できません。
精神がおかしくなってしまっていたのでしょう。三十代の女性だったそうです。
③また、ある依頼では、部屋の中に犬や猫のいくつも死骸があったとか。真新しい二階建ての一軒家。
写真を見せてもらったら、キッチンの換気扇やシンク、エアコン、壁なども新品のように奇麗でした。
でも、実際は足の踏み場もないほど散らかったゴミ(カップラーメンなども含む)の上に何匹もの死骸が写っていました。冷蔵庫の中にも、風呂場にもあったそうです。
一体、何が起きていた?
これって、動物虐待ですね。
どうしてこんなことになったのか理由は分かりませんが、動物の死骸は「便利屋」では処理できないので、市に連絡して処分してもらったそうです。
でも、その臭いがきつかったそうです。
空き家の整理や遺品整理ならともかく、こんな仕事じゃ、「便利屋」も大変です。
また、探偵のような仕事もあったとか。
ある女性から頼まれて、今は別々に暮らしている元カレに女がいるんじゃないかと。「便利屋」は張り込んで、女の存在を確かめたそうです。
配線が違う
ステレオのセレクターを回したら、レコードがかからずテープになってしまう・・・
裏の配線を見たら、単純にジャックが間違えて挿し込まれていただけでした。
それも電気屋が配線したんだと聞きました。
使っていても、ずっと気づかずにいたのでしょうか?
という前に、ステレオの配線の仕組みすら知らなかったということですね。
この話には呆れました。
今はネットで何でも調べられる時代、知人に聞いたり、何か手はあったはずですが、安易に「便利屋」に頼んでしまうんですね。
逆に考えると、こういう方がいるから、「便利屋」という仕事が成り立っています。(笑)
ベランダが水浸し。雨どいが詰まった・・・
ベランダに水が溜まり、二回の部屋にまで溢れていたとか。
普通、水は下へ下へと流れるので、ベランダからほぼ真っすぐ地面に向かってパイプが伸びているはずですが、この家では、ベランダ下のリビングの上を水平にパイプが通っていたようです。
リビングを超えたあたりから、ようやく下に向けてパイプを通すという変則的な方法でしたが、横方向に伸びているパイプでは詰まることは予想できます。
案の定、パイプを途中で切り落としたら、中には大量の土が詰まっていたいうことでした。
それを取り除いたら、一気に泥水が流れ出てずぶ濡れになってしまったようで、依頼主は、外の作業を知らずに、リビングで何食わぬ顔で過ごしていたとか。
ジュータンを交換しようとしたら、重たい家具があって、ジュータンが引っ張り出せなかったケース。
とりあえず、その家具の周囲を切って、大まかなジュータンを取り除き、家具の方は、家具の一方を持ち上げた後にジュータンを取り出したとのこと。
重たい家具でも、経験があれば出来そうですけど。それが出来ない。
まだまだ話は続きますが、上のような家具を移動したり、ハウスクリーニングや植木の剪定程度の依頼ならいいですが、そればかりではなく、「便利屋」にはかなりハードな仕事が待ち受けているみたいです。
独立開業ができる職種ですが、この話を聞いて、自分には絶対に出来ない仕事だと感じました。
下の記事は、本件とは関係はありません。