そもそも、渦巻型の蚊取り線香は昔からある「いわば、夏の風物詩」
「金鳥の夏、日本の夏」
昭和生まれなら誰でも知っているお馴染みのキャッチコピーです。
金鳥が蚊取り線香を作った背景は下の記事に詳しく書かれているので省きますが、
よっぽどの都会でない限り、農村や漁村など、自然に恵まれた日本では、いまだに蚊に悩まされることが多いです。
しかも、温暖化の影響で蚊の生息範囲も北上中だとか。
自分の住むこの地域にも蚊がたくさんいます。
雑木林はあるし、隣近所の庭にはたくさん植物が植えられています。蚊の発生源がたくさんあるに違いありません。
なかなか火がつかない
蚊取り線香は昔ならマッチで火をつけていました。今はライター。
でも、ライターをかざしても、なかなか火がついてはくれません。ワンタッチとはいかず、時間がかかるんですね。
しかも、湿っていると、途中で消えてしまうこともあります。
ですから、蚊取り線香に火を点ける時は、先端だけではなく、火が辿っていく先までも炙ることにしています。
そうやって、乾燥させておくと消えることはまずありません。
でも、この着火がめんどうで、先述の電池式に移行してしまったわけです。
簡単で手を汚さない筈の電池式の蚊取り線香
考えてみると、電池は消耗品だし、カートリッジ (ボタン電池内蔵) にしてもゴミになってしまいます。
リサイクルやごみの処理をするには、人力、そして大量の電力が必要です。
SDGs が叫ばれる現代。
それと真逆の方向性。(電池式を全否定しているわけではありません)
渦巻式の蚊取り線香
でも、渦巻式の蚊取り線香なら、火をつける手間はかかるものの、煙と灰になって消えてしまいます。
電池やカートリッジに使う手間や電力に比べたら、地球環境への負荷は微々たるもの。
これこそ、究極のエコ製品と言えるでしょう。
現在、自分も含めて、面倒だからと楽な方楽な方へと考える方も多いでしょう。忙しい現代は時短がキーワード。
家電も含めて便利な製品が次から次へと生まれて来ているので、使わない手はありません。
でも、手間を惜しみながらも使って来た、昔からのローテク機器こそ、実は環境に優しい優れたエコな製品だったわけです。
夏の虫対策 停電時にも使える昔懐かしのアイテムとは
「子どもの頃の気分になれる」
公開日:2023.06.10 著者:Hint-Pot編集部
ということで、本まで購入してしまいました⇩
「金鳥の夏は いかにして 日本の夏になったのか?」
金鳥宣伝部 : 編
昔流行った、キャッチコピーがいくつも載っています。
「タンスにゴン、タンスにゴン、亭主元気で留守がいい」木野花・もたいまさこ、沢口靖子
「三十日、三十日、一本ぽ~ん」キンチョウリキッド 近藤正臣、山瀬まみ
「長持ちするヤツか、遠くへ飛ぶヤツかー。今夜は、どっちのキンチョールがええんや?」「ヤラシイわぁ~」「ヤラシイやろ」 豊川悦司
等々
下は、金鳥の蚊取り線香が未来技術遺産に登録されたという記事⇩
やるね! 金鳥!
ただ、金鳥のCMは、屋形船、浴衣、夏祭り、花火・・・と、ノスタルジー (「郷愁」や「懐古」「追憶」) を残しつつも、現代では、地域によっては、そんな風情もないこともあります。
ですから、この本にも書かれているように、「金鳥の夏、日本の今の夏」になりつつあるのかもしれません。
こんな「科学技術遺産」も⇩
やっぱり「日本の夏」だからでしょうね。
蚊取り線香だけじゃない!
こちらは、空き缶を使った風防製作の、だいぶ前の記事⇩