2017年にプチスリムの風防を作りましたが、その時のことを記しておきます。
イワタニ プチスリム PS-G (廃盤品)
風よけを取り付けた最終バージョンのプチスリム。
一番最初に作ったものは内風防をステンレスネットで。
その後、いろいろ組み合わせて・・・外風防はアルミパンチングメタルのダブル風防でした。
別バージョン。アルミパンチングメタルだけ。
キラキラしていて、個人的にはとても気に入っていたのですが、アルミは柔らかいので、何回か外したりしているうちに最終的に折れてしまいました。苦労して作ったのに・・・・・結局、断念。
使える材料はないかなーと探している時に見つけたのが、缶入りの蚊取り線香でした。
この缶の形を見たときに「風防にできそう」と直感しました。鉄製で丈夫だし、直径も約13㎝とよさそう・・・・
みなさん、ご存じのとおり、蓋を裏返して、安全ガードを取り付けて使います。
こんな風にセットして使います。(下の写真はアース製薬のもの。安全ガードのデザインが違います。)
バージョンA
蓋を使った風防。中央に大きな穴をあける必要があります。
蓋にラインを書いて、カッターで何度も傷をつけ・・そして最後はペンチでグイグイと切り離しました。けっこうしんどいです。
切り取りました。
穴もいくつか開けました。五徳がくる部分の目印がつけられています。
五徳の当たる部分を切り取って取付完了。汁受けの窪みと見事とに一致。ぴったりと収まりました。
別に穴は開けなくてもよかったんですが・・・・・
穴はあけたものの、風が入ってくるかなーと思って作った、穴をふさぐ部品(右)。
バージョンB
中蓋の安全ガードを加工します。
左がアース。右がキンチョウ。(新しいものは多少デザインが違っています)
アースの方が高さがあります。
不要な中央の部分をカットしました。
五徳を外した「汁受け」にはめ込みます。ベロは裏側に折り込んでいます。
五徳が当たる部分をカットして、・・・・
これが完成形。この時は、まだアルミパンチングメタルが健在でした。
これだけでも十分風よけになります。側面の穴も必要ないかなー?
でも、これで終わりではありませんでした。
バージョンC (完成版)
缶本体の上の部分を使います。長さを合わせて上からカットします。
切り取った後に裏返して、五徳が入る切れ目を入れました。この後、側面に穴を開けています。
穴を開けたバージョンBを被せます。もともとこの二つは重なって収納されていたので、ぴったりと重なり合います。
ぴったりです。外側の風防も側面に穴を開けてみました。
上と下の穴の位置をずらして重ねます。
汁受けから五徳を外して、この風防取り付けて、コンロにセット。
こんな感じです。蚊取り線香の模様が気になりますねー。
鍋を乗せて燃焼させてみました。
このままではいかにも蚊取り線香バレバレ。見た目をよくしないといけないので・・・・
シルバーの耐熱塗料を塗りました。もちろん見た目優先です。
耐熱塗料を塗る前に、もともと塗ってある塗料(模様)を剥がさないといけません。ヤスリではたいへんなので、火で燃やしてしまうことにしました。ペンチでつかんで火にかざすと、赤い炎とともに煙がもくもくと出てきました。
その後、ヤスリがけし、最後にシリコンオフで脱脂します。
塗装に使用したのは、KURE(呉工業) 耐熱ペイントコート シルバー (300ml) 金属パーツ用耐熱塗料。
耐熱温度は600℃です。ブラックもあるのですが、プチスリムにはシルバーが似合いそう。
でも、ネットで調べると炎は1300℃くらいになるので、炎が直絶当たる部分は塗布してもダメらしい。でも、値段も安いし使ってみました。
いくつかの試作品。(左奥がバージョンA その右はそれに重ねる穴をふさぐ部品。
結局、手前の二つを採用しました)
乾燥させた後に、オーブンで焼きました。250℃で1時間は焼くようにと缶に書いてあったので、タイマーを合わせて約1時間ぐらいで焼きつけました。
かなり煙が出るし、家庭のオーブンは絶対に使わせてもらえないでしょう。
焼き上がり。綺麗な色でしょう?
左がバージョンA、右がバージョンBです。
この工程が終わったので、二つの部品を重ねて汁受けに取り付けました。
穴の位置や数は・・・デザインのつもりで変えてあります。
完成品です。
今回は、風防製作の裏側を紹介しました。
身近にある缶入りの蚊取り線香。
側面の穴はあけなくても風防としては使えます。五徳の当たる部分だけ切り取り加工しないといけませんが、そう難しい作業ではありません。多少の工作経験がある方なら簡単に出来そうです。
カセットコンロの汁受けの窪み部分に、この缶の直径がぴたりと合えば、他のコンロにも応用できそうです。プチスリムドゥ CB-JRC-PSD なんかどうでしょう?
参考になさってください。
もちろん、自己責任ですよ!