ある記事に「直径12㎝、深さ4.2㎝、容量は300mlのシェラカップを使い、0.5合の米を炊いた」とありました。100均のシェラカップです。
ふっくらして、美味しそうに炊けていました。
その記事の通り、自分も炊飯をしてみることにしました。
水は1合の半分の100ml。給水時間は「1時間」。その方は、ポケットストーブと固形燃料 (記述がありません。?g) を使っています。
実験開始
コメは0.5合。水は100ml。給水時間は約1時間。
固形燃料は、いつもの25g。
シェラカップには蓋をして、ポケットストーブ (エスビット) で炊飯します。
炎が凄い勢いで立ち上がっています。
これって、火が強すぎでしょう!
しばらくすると、沸騰したのか、吹きこぼれてきました。
「うぉーっ! こぼれる、こぼれる・・・」
物凄い量です。
これだけの強力な火力なんですから・・・・
エスビットの下は水浸し状態です。
こんなに流れ出てしまいました。
「これじゃあ、中の水がなくなりそう」というか、この時点でほとんどなくなっていたのでしょう、きっと。
吹きこぼれが止まると、湯気だけになりました。
すぐに湯気も出なくなりました。なんとなく焦げているような臭い。
まだ、火はこんなにも強いです。
湯気が止まってしまった、ということは水分が少ない状態。
そして、蒸らしに入る合図です。
でも、固形燃料はたくさん残っており、まだまだ燃え続けそうです。
やっぱり25gでは多すぎたか?
自動炊飯なので火が消えるまでそのままにしておきたいところですが、そんなことをしていたら、丸焦げになってしまいそうです。
そこで、強制的に火を消して蒸らしに入りました。
*普通、固形燃料はいったん火をつけたら途中で消すことは稀ですが、固形燃料が専用の器に入っている場合は「固形燃料用火消し」で消すことが出来ます。
今回は固形燃料をそのまま置いたし、蓋を用意していなかったので無理やり消しました。燃料が散らばって小さな火の海になりました。みなさん、真似しないでください。
「ガオバブのアルコールバーナー 火力調整・消火フタ」などが使えそうです。
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火を消さずに、シェラカップを降ろしてしまった方が早いです。
大失敗!
蒸らし時間は10分。蓋を開けてみると・・・
画像では成功したかのように見えますが、実際は全くふっくらしていないし、米にツヤもありませんでした。記事の通りに炊けませんでした。
蒸らし時間が足りないと水分が多くてベチャベチャになりますが、ベチャベチャどころかパサパサ。明らかに水分が足りていない状態でした。
ほとんど水分がなくなってしまった感じ。
あれだけ大量に流れ出てしまったんですから、こうなるでしょう。
予想どおりパサパサしていました。
かなり焦げていました。
*もし、途中で火を消さず、あと数分は燃えていたので、どうなっていたか。
少し固く芯もありました。
芯があるのは「水加減」が原因のこともあります。でも、吹きこぼれてしまってシェラカップの中に水は残っていなかったと考えられます。
食べてみたら、「これは、不味い!」
大失敗です。
傍で見ていた妻が呆れかえっています。
何が違う
記事とほぼ同じようにやったつもりでしたが、どこかが違っていたんでしょう。
どこが違っていたのでしょう。
*蓋にシェラカップ+石を使っていなかった
シェラカップで蓋をしないと、ダメだったのでしょうか? チタンリッドは使えない?
ガッチリと蓋をしていれば、吹きこぼれを防ぐことが出来たのかも。つまり、蓋が緩すぎて、圧力がかからなかったのが原因かも知れません。アルミホィールならよかった?
*考えられるのはやっぱり固形燃料の量?
あれだけの強い炎と長時間の燃焼。
上の記事では、固形燃料の容量の記述がありませんでした。
でも、「15分を過ぎるとやがて吹きこぼれもなくなり・・・超弱火になります・・・」とあるので、燃焼時間は約15分超のようです。
たぶん、10gか15gの小さな固形燃料だと想像しました。
最初の方には「着火から20分ほど燃焼した後に火が消えます。」とあるので、やっぱり15g のものですね。 想像ですが。
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ということで、25gの燃料を使ったので火力が強すぎて燃焼時間も長かったということでした。
下の動画では、10g、15g、エスビット付属の固形燃料8gで0.5合の米を炊いています。
この動画で何分燃焼するかはっきりと分かります。また、どれが美味しいかも。
*それと、ポケットストーブの高さ?
エスビットのスタンドが斜めだと安定が悪いので直立させて使いました。直立させると底まで少し高くなりますが、それが影響?
「手軽で失敗知らずの炊飯方法」ということでシェラカップを使った炊飯に挑戦してみたんですが、うまくいかず、「手軽に失敗出来る炊飯方法」になってしまいました。
やっぱり、25g の固形燃料では大き過ぎたのかもしれません。
でも、毎回、確実に炊けないんじゃ、キャンプの時に困ってしまいます。
◎ステンレスのシェラカップと固形燃料で焦がさずに炊飯している記事がありました。こちらは、はっきりと20gの固形燃料と記されていました。
◎また、ある方は蓋の代わりにアルミホィール。バーナーパッドを使って炊いていました。固形燃料は15〜20分ぐらいで燃え尽きる・・とあるので、たぶん15g程度。
◎また、25gの固形燃料を使った場合、蒸気が出なくなったら、その時点で火からおろして蒸らし作業・・という方法もありました。
あの大量の吹きこぼれは?
大きなクッカーだと余裕があるので吹きこぼれも少ないですが、小さなシェラカップの場合、縁近くまで水が入っているので、強火で熱してしまうと大量の吹きこぼれが出て、水分がかなり減ってしまうということがわかりました。
しかも、25g の固形燃料はダメみたいです。もっと少ない量の固形燃料を使えばよかったかもしれません。
★メスティン+ポケットストーブ ( エスビット)+固形燃料(25g)では何回もほったらかし炊飯をしていますが、失敗したことは一度もありません。毎回、美味しく炊けています。
この組み合わせが失敗せずに炊飯する定番なのかもしれません。
今回は、シェラカップでご飯を炊くというのがトレンド?のようなので試してみました。
結果、旨く炊けませんでした。
とにかく大量の吹きこぼれにはびっくりしました。シェラカップの中のお湯がなくなってしまうのは当たり前です。
★記事にもう少し詳しい情報が欲しかったです。
ほったらかし炊飯にこだわりたい
ステンレスのクッカーでもST-310などの火力調整の出来る火器なら、弱火にするなど調整して、うまく炊くことが出来る筈です。
でも、それでは自動炊飯ではありません。
固形燃料が燃え尽きるまでほったらかして、しかも美味しく炊ける。これが最高。
そう考えると、わざわざステンレス製のシェラカップを使って炊飯をしなくてもいいのでは・・と感じました。
でも、シェラカップでの炊飯がしたい。
つぎは固形燃料25gを半分くらいにカットし少ない量での炊飯。また、ST-310を使い、弱火にして炊いてみたいとも思っています。