ノカンゾウなのか、ヤブカンゾウなのか、はっきりしませんでしたが、花びらがゴチャゴチャしているので、ヤブカンゾウに間違いないでしょう。
これはおしべですね。
でも、めしべは見当たりません。
オレンジ色に目立つ花が、園内のあちこちで見られます。ワスレグサ科ワスレグサ属のヤブカンゾウです。遠目で見ているときれいなのですが、近くに行ってよく見ると、なんとなく気持ちが落ち着きません。それは、花なら当然あるだろうと思われるものが「無い」からです。
ヤブカンゾウの花は、雄しべや雌しべが花弁化してしまっています(花弁化していない雄しべも少しは見られますが)。同じワスレグサ属に分類されるノカンゾウやゼンテイカ(ニッコウキスゲ)の花被片が6個で、それに比べるとヤブカンゾウは八重咲きと言えます。雄しべや雌しべがないことで種子はできず、ランナー(匍匐茎)を出して拡がります。《出典 : 国立研究開発法人森林研究・整備機構》
*花弁とは花びらの事。つまり、めしべが花びらになってしまったということ。
そう考えると、どうにも不思議な花です。
翌朝、一日花です。
近所に咲くノカンゾウ。
別の場所。今が見頃です。