昨日、カワセミの狩りの様子をお伝えしました。
今日は、人がたくさん住んでいる住宅地の中を流れる川について、考えてみました。
カワセミの狩りの様子を見ると、池など水深が深い場所ではダイビングをして獲物の小魚を捕っています。
昨日の川では、いったんホバリングをし、その後にダイビング。それほど水深はありません。
大雨の後に水が濁っている場合や、水が不足して水深が極端に浅い場合も狩りはできません。
以前、カワセミを見つけた場所は、今では川底の工事が行われてしまい、水深が浅くなっています。
川底にはコンクリート製の四角い、中央に穴の開いたブロックが敷き詰められています。
護床ブロックというのだそうです。
根固めブロック(護床ブロック)の床張ブロック・ストーンブロックを使用することで、護岸ブロックの基礎部の洗掘を防ぎ、川をしっかり守ります。 ①中空部の中詰め栗石(砕石)により、河川の浄化及び生物の生息を促します。 ②表面に突起のある構造なので粗度効果により、流水のエネルギーを減少させます。《こおげコンクリート工業》
以前は、底が削られて淵のようになっていましたが、それだと底の土がさらに削られて、その削られた土が下流で堆積してしまうようです。
河の流れも平坦な方が流れやすいですから、洪水予防にもなっています。ブロックの隙間には生物も住みやすくなるようです。
ただ、淵があった時は、水深が深くなっているので、たくさんの魚影を見つけることができました。今は水深が浅すぎて、魚は見当たりません。
カワセミの話に戻ると・・・・
あまりにも水深が浅すぎて魚もいなくなってしまうと、カワセミはやってきません。やはり、ダイビングが出来る程度の水深と、魚が集まる場所が好都合なのです。
今回の河床の工事で川底が平坦になり、流れが一定になったのはいいのですが、カワセミにとっては住みにくい環境になってしまったということです。
この川は大雨であふれ、近隣が洪水になってしまったこともあります。洪水を防ぐ、この河床工事は市民の願いなのですが、カワセミや魚たちにとっては、恩恵がなくなってしまったということですね。共存できるとよかったのですが、残念です。
ただ、他の場所では河床に大きな石や土が溜まったところが何か所もあります。
流れも蛇行し、サギが狩りをしていた場所です。淵や浅瀬などと自然に近いので、こちらの方ではカワセミを見つけることができるでしょう。
ここが近い将来、護床ブロックで埋め尽くされないことを願っています。