知人からいただいた本です。木版画集です。
その中に「山中や菊はたをらぬ湯の匂」というのがあり、とても気になりました。
これは、石川県の山中温泉に芭蕉が同行の曾良とともに、8泊9日間の長逗留して時に詠まれたと聞きました。
この俳句は「菊の露を飲んで不老不死となった菊慈童(きくじどう)。その菊の力によらなくても、この湯の匂いも長寿の効き目がありそうだ」という意味のようです。
木版画なので白と黒で表現されています。遠くにある橋、そして渓流、その手前には菊が咲いています。素晴らしい構図ですね。手前の菊がとても印象的です。
山中温泉には行ったことはありませんが、趣きがあってよさそうですね。行ってみたくなりました。
内容紹介
俳人松尾芭蕉が東北・北陸路を歩いた句作の旅を筆者が25年をかけて通い続けて追体験。句に登場する土地、風景、芭蕉の心情を読み解き45点の創作版画で表し、解説を添えました。この版画集と熊本日日新聞紙面に連載された「わたしを語る・この道ひたすら」をセットにして1冊にまとめました。版画集には芭蕉の年譜も掲載して交遊や人柄に迫ります。「わたしを語る」も大幅に加筆。教師、画家、版画家、県立美術館副館長、家庭人としての歩みを語っています。
著者について
美術教師として熊本県内の中学・高校で指導にあたり、のちの熊本県立美術館副館長に就任。版画家としても著名
〘出典:Amazon〙